共同臨床研究を開始
株式会社HIROTSUバイオサイエンス(以下、ヒロツバイオ)は2017年7月8日、医療法人社団愛友会上尾中央総合病院(以下、上尾中央総合病院)と線虫を用いたがん検査の共同臨床研究を開始したことを発表した。
線虫は線形動物に属する動物のことをいい、中にはヒトに寄生する種もある。ヒロツバイオでは、この線虫を用いた生物診断の研究に力を注いでおり、線虫ががん細胞の培養液に誘引行動を示したことから、がん検査法を開発、2015年に世界で初めて全く新しい「生物診断」が可能として報告していた。
検査方法は、線虫の特殊な嗅覚を用いてヒトの尿で診断するもので、健常者の尿では忌避行動を取ることがわかっている。実験では242症例のうち、がん患者24症例では23例で陽性、健常者218例では207例で陰性とがんの診断率95.8%が示された。
早期の実現化を目指す
今回、ヒロツバイオは、この線虫を用いた検査方法「N-NOSE」において、上尾中央総合病院との連携により消化器系各がん種における評価研究を行うとしている。また、「N-NOSE」の最新の臨床試験研究結果では、がん患者の判定率は93.8%と高精度であったとしている。
ヒロツバイオは、実用化されれば、簡単で早く、また患者にとって負担が少なく、低コストな新たな診断法となるとして期待している。
(画像は株式会社HIROTSUバイオサイエンスHPより)

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