IDファーマ、iPS細胞作製技術に関するライセンス契約を英Axol Bioscience社と締結

株式会社アイロムグループは、7月11日、同社子会社である株式会社IDファーマが、iPS細胞作製技術に関するライセンス契約を英国Axol Bioscience社との間で締結したと発表した。

この契約は、IDファーマが所有するiPS細胞作製キット「CytoTune-iPS」を用いて、Axol Bioscience社がiPS細胞の作製などを行うことを許諾するもの。

「CytoTune-iPS」は、京都大学・山中伸弥教授のiPS細胞作製技術と、IDファーマのセンダイウイルスベクター技術を融合させる形で開発された、iPS細胞誘導キット。

同キットは、線維芽細胞などの体細胞からiPS細胞を効率よく誘導することが可能。特に、ヒトに大きな苦痛を与えず採取できる末梢血・血液細胞からの効率的な誘導が可能である点で、他の方法より優れた性能を持つ。

また同キットを用いて作製されたiPS細胞は、元の細胞が持つ染色体上の遺伝子配列を、無傷の状態で維持している。さらに、iPS細胞誘導に用いたベクターが細胞から素早く消失されるよう改良されている点でも、国内外の研究者から高い評価を獲得している。

Axol Bioscience社は、ヒト細胞製品や培地・培養添加物を販売するとともに、顧客の要望に応じて様々な細胞からiPS細胞を樹立し、そのiPS細胞から分化細胞を作製するサービスを提供している企業。

今回締結されたライセンス契約では、Axol Bioscience社が「CytoTune-iPS」を用いてiPS細胞を作製し、そのiPS細胞由来の分化細胞等を研究用製品として供給・販売することなどを、IDファーマは許諾。IDファーマはこの契約締結により、iPS細胞の研究が進むことを期待している。

（画像はIDファーマの公式ホームページより）




英国Axol BioscienceとのiPS細胞作製技術に関するライセンス契約締結のお知らせ - 株式会社アイロムグループ
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