MSDが製造販売承認を取得、販売は両社共同で
MSD株式会社とバイエル薬品株式会社は、7月7日、配合剤2製剤に関して日本国内における共同販売契約を締結したと発表した。
この契約は、MSD関連会社とバイエル薬品の間で締結されたもの。本契約に基づき、MSDはこれら配合剤の製造販売承認を取得し、その後の販売はMSDとバイエル薬品が共同で行う。
1剤にすることで、利便性が高まる
今回締結された共同販売契約は、高脂血症治療剤「ゼチーア錠」の有効成分であるエゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の配合剤、そしてエゼチミブとロスバスタチンカルシウムの配合剤に関するもの。
「ゼチーア錠」は、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤であり、選択的にコレステロールの吸収を阻害し、優れた血清脂質低下作用を示す。スタチン系薬剤で十分な効果が得られない場合の併用療法として、既に多くの患者に処方されている。
一方、スタチン系薬剤と呼ばれるHMG-CoA還元酵素阻害剤のアトルバスタチンカルシウム水和物およびロスバスタチンカルシウムは、肝臓のコレステロール合成を阻害することにより、血液中のコレステロールを低下させる。
これらの薬剤を1剤にすることで、利便性が高まり、患者の服薬アドヒアランス向上が期待できると、両社はしている。
今後も脂質異常症患者の治療に貢献
MSDとバイエル薬品は、日本における「ゼチーア錠」の共同販売を、2007年より行ってきた実績を持つ。
両社は、配合剤2製の製造販売承認取得後は、新たな治療選択肢を患者と医療関係者へ提供することができるとする。そして今後も、脂質異常症患者の治療に貢献できるよう努めるとしている。
(画像はバイエル薬品の公式ホームページより)

高脂血症治療剤であるエゼチミブとスタチン系薬剤との配合剤2製剤に関する共同販売契約を締結 - バイエル薬品株式会社
http://byl.bayer.co.jp/