ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤
セルジーン株式会社は、7月3日、抗悪性腫瘍剤「イストダックス点滴静注用10mg」の製造販売承認を取得したと発表した。
同剤は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤。今回の承認は、「再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)」を適応とするものであり、同剤は再発または難治性のPTCLの治療薬として日本で初めてのHDAC阻害剤となる。
新たな治療薬の登場が強く望まれていた
PTCLは、T細胞を由来とする非ホジキンリンパ腫のひとつ。「中悪性度」に分類される予後不良の難治性疾患であり、再発後における明確な標準治療も未だ確立されていない。治療選択肢も限られているため、新たな治療薬の登場が強く望まれていた。
「イストダックス」は、HDAC活性を阻害することによってヒストンなどの脱アセチル化が阻害する薬剤。この阻害により、がんの細胞周期の停止や細胞死が誘導し、抗腫瘍効果を発揮すると考えられている。2016年8月には、「末梢性T細胞リンパ腫」を予定される効能・効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されていた。
今後も研究を進め、リンパ腫治療に貢献
セルジーンは、米国に本社を置くグローバルバイオ医薬品企業・セルジーン社の日本法人。セルジーン社は、世界50カ国以上において事業を展開し、血液やがん、炎症や免疫性疾患に対する新しい治療法を開発し、提供している。
セルジーンは、今後も研究開発を積極的に進め、リンパ腫治療に貢献するとしている。
(画像はセルジーンの公式ホームページより)

抗悪性腫瘍剤「イストダックス点滴静注用10mg」製造販売承認取得のお知らせ - セルジーン株式会社
https://www.celgene.co.jp/