脳腫瘍の一種、悪性神経膠腫
SBIホールディングス株式会社は、6月23日、同社子会社である独フォトナミック社が、悪性神経膠腫の摘出術中に使用する造影剤について米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得したと発表した。
フォトナミック社は、主に欧州において5-アミノレブリン酸(ALA)を利用した医薬品開発事業を手掛ける企業。悪性神経膠腫は、脳腫瘍の一種。
腫瘍部位を赤く光らせ、正常組織との識別を容易に
今回フォトナミック社がFDAより承認を取得した造影剤は、腫瘍組織の可視化を目的とした光線力学的診断(PDD)のための経口体内診断薬。腫瘍摘出手術の2~4時間前に患者へ経口投与した上で、術中に患部に特殊な光を当てると、腫瘍部位を赤く光らせることができる。正常組織との識別を容易にすることで、有効性と安全性が確認されている。
同剤は、製品名「Gliolan」として2007年には欧州医薬品庁(EMA)より承認を取得。2017年現在は、フォトナミック社の販売パートナーを通じてドイツやイギリスなど欧州25ヶ国以上で販売されている。また、SBIグループ傘下のSBIファーマ株式会社も、2013年より製品名「アラグリオ内用剤1.5g」として日本での販売を行っている。
引き続き販売地域の拡大を目指す
フォトナミック社はこの造影剤について、引き続き販売地域の拡大を目指し、準備を進めていくという。
SBIグループは、アンメットメディカルニーズに応える医薬品を世界中の一人でも多くの人に提供できるよう、今後もALAの様々な可能性を追求し、医薬品などの研究開発に努めるとしている。
(画像はSBIホールディングスの公式ホームページより)

米国FDAが、脳腫瘍の一種である悪性神経膠腫の摘出術中に使用する造影剤を承認 - SBIホールディングス株式会社
http://www.sbigroup.co.jp/news/2017/0623_10707.html