進行期古典的ホジキンリンパ腫未治療患者対象に、ECHELON-1試験実施実施
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は6月27日、米国ワシントンに本社を置くSeattle Genetics, Inc.(以下、シアトルジェネティクス社)と共に、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス(R)」(以下、アドセトリス)の臨床第3相試験で、主要評価項目を達成し、対照群と比較して統計学的に有意な修正無増悪生存期間の改善が示されたことを発表した。
臨床第3相試験として実施されたECHELON-1試験は、アドセトリスを化学療法と併用した際における1次治療としての有用性を検討した多施設共同ランダム化試験で、未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫の患者1,334名を対象に実施したもの。
アドセトリスAVD群、統計学的に有意な修正無増悪生存期間改善示す
アドセトリスは、古典的ホジキンリンパ腫に発現しているCD30抗原を標的とした抗体薬物複合体だが、ホジキンリンパ腫に対する1次治療としては現在承認されていない。
ECHELON-1試験は、患者をホジキンリンパ腫の標準的1次治療であるABVD(アドリアマイシン・ブレオマイシン・ビンブラスチン・ダカルバジン)療法(以下「対照群」)、またはアドセトリスとAVD(ABVDからブレオマイシンを除いた療法)との併用療法(以下、アドセトリスAVD群)に無作為に割り付けて行われた。
その結果、独立評価機関の評価において、アドセトリスAVD群は対照群との比較で統計学的に有意な修正無増悪生存期間を改善することが示された(ハザード比:0.770、p値=0.035)。なお、アドセトリスAVD群の2年修正無増悪生存率は82.1%、対照群は77.2%。
武田薬品とシアトルジェネティクス社は、追加効能の取得に向けて、それぞれの権利を有する国と地域において、これらの試験結果を当局に提出する予定としている。
(画像は武田薬品工業株式会社ホームページより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170627_7780.html