ドイツ・ベルリンにて開催される学会
中外製薬株式会社は、6月26日、同社が血友病Aを予定適応症として開発中の「エミシズマブ」について、第3相国際共同治験の成績を第26回国際血栓止血学会(ISTH)において発表することを明らかにした。
「エミシズマブ」は、同社独自の抗体改変技術を用いて創製された、バイスペシフィック抗体。ISTHは、7月8日から13日にかけてドイツ・ベルリンにて開催される学会。
2015年にはBreakthrough Therapyに指定
「エミシズマブ」は、活性型第9因子と第10因子に結合し、活性型第9因子による第10因子の活性化反応を促進する作用を持つ。この作用により、血友病Aで欠損または機能異常を来している第8因子の補因子機能代替を行う。
同剤は、「12歳以上で血液凝固第8因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防投与療法」として、2015年には米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬(Breakthrough Therapy)に指定されている。
治療を要する出血の頻度を87%減少
今回ISTHにて発表されるのは、第3相国際共同治験であるHAVEN1試験の結果およびHAVEN2試験の中間解析結果。共に、血友病A患者を対象としている。
「エミシズマブ」はHAVEN1試験において、治療を要する出血の頻度を87%減少させ、全ての副次的評価項目においても出血頻度を減少。HAVEN2試験では、関節出血および筋肉内出血ゼロを達成したという。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

エミシズマブ、国際血栓止血学会における2本の第3相国際共同治験の成績の発表について - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/