胃静脈瘤の患者に新たな治療選択肢を提供
あすか製薬株式会社は2017年6月26日のニュースリリースで、富士化学工業株式会社が製造販売し、あすか製薬が発売している食道静脈瘤硬化療法剤「オルダミン(R)注射用1g」(一般名:モノエタノールアミンオレイン酸塩)に関し「胃静脈瘤の退縮」の追加適応症について承認を取得したと発表した。
富士化学工業及びあすか製薬は、今回の承認取得により、胃静脈瘤の患者のために、オルダミン(R)による新たな治療選択肢を提供できるものと期待していると述べている。
門脈圧亢進症の臨床試験結果に基づく承認取得
胃静脈瘤は、食道静脈瘤と同様に肝硬変の合併症の一つである門脈圧亢進症により発現し、大量出血によりショック状態を引き起こして致死的な転帰になることも少なくない。
門脈圧亢進症を対象としたオルダミン(R)の臨床試験は、2014年4月から公益社団法人日本医師会の支援を受け、国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院放射線診断科の田嶋強氏を治験調整医師として8つの医療機関で医師主導治験として実施された。
オルダミン(R)は既に「食道静脈瘤出血の止血及び食道静脈瘤の硬化退縮」で承認されているが、臨床試験結果に基づき、2016年6月に富士化学工業及びあすか製薬が協力して「胃静脈瘤の退縮」の追加適応症で承認申請し、今回取得することとなった。
(画像はあすか製薬株式会社のサイトより)

あすか製薬株式会社ニュースリリース
http://www.aska-pharma.co.jp/news20170626.pdfあすか製薬株式会社
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