腎細胞がん外科的切除後の術後補助療法について
ファイザー株式会社は、6月15日、米国食品医薬品局(FDA)および欧州医薬品庁(EMA)において「スーテント(一般名「スニチニブ」)」の医薬品承認事項変更申請が受理されたと発表した。
この発表は、米国ファイザー社が5月31日に発表したプレスリリースの一部を翻訳したもの。今回受理された申請は、腎細胞がん外科的切除後の高再発高リスクの成人患者を対象とした術後補助療法についてのもの。
外科的摘出後にがんが再発するリスクが高い
腎細胞がんは、最も多いタイプの腎臓がん。腎臓がん全症例のおよそ90%を占め、世界では毎年約338000人が新たに同疾患と診断されている。
淡明細胞型腎細胞がんの75%は非転移性であり、70%から80%では治癒目的で腎切除が行われる。それらの患者のうち一部は、外科的摘出後にがんが再発するリスクが高いと考えられており、術後補助療法が検討される。
がんの成長などにかかわる分子標的を阻害する
「スーテント」は、がんの成長・増殖・転移にかかわる複数の分子標的を阻害する経口マルチキナーゼ阻害剤。進行腎細胞がんなどの治療に適応が認められているが、術後補助療法での使用は未だ承認されていない。
今回の申請が承認された場合、同剤は、腎切除後の高再発リスク腎細胞がん成人患者に対する術後補助療法として、使用が可能となる。
(画像はファイザーの公式ホームページより)

スーテント、FDAおよびEMAにおいて腎細胞がん外科的切除後の術後補助療法の薬事申請が受理される - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/