「ホスレノール」の口腔内崩壊錠
バイエル薬品株式会社は6月19日、高リン血症治療剤「ホスレノールOD錠」を発売した。
同剤は、「ホスレノール(一般名:炭酸ランタン水和物)」の新剤型。口腔内崩壊錠であり、水なしで噛み砕かずに服用することが可能になっている。
リン体内に蓄積する高リン血症
高リン血症は、腎機能の低下によりリンの排泄が不可能となり、体内に蓄積することで発症する疾患。高リン状態が続くことで、骨が脆弱化や骨ではないところに石灰化が生じ、心筋梗塞や脳卒中といった深刻な事態につながる場合もある。
「ホスレノール」は、シャイアー社が開発・製造した高リン血症治療剤。日本においては、バイエル薬品がシャイアー社より同剤の開発・製造・販売の権利を、2003年12月に取得。第2相および第3相臨床試験を実施し、2009年にはチュアブル錠の、2012年には顆粒分包の製造販売承認を取得している。
服薬アドヒアランス向上の一助となることを期待
今回発売された「ホスレノールOD錠」は、服用時に噛み砕く必要がなく、唾液で速やかに崩壊する。錠剤の小型化も実現し、重量もチュアブル錠や顆粒分包より減少。高齢者などの嚥下機能が低下している患者や、水分制限が必要とされる患者の利便性が向上した。
バイエル薬品は同剤発売について、高リン血症患者の服薬アドヒアランス向上の一助となることを、期待しているという。
(画像はプレスリリースより)

高リン血症治療剤「ホスレノールOD錠」を新発売 - バイエル薬品株式会社
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