大阪市大および森啓特任教授と締結
株式会社トランスジェニックは、6月20日、アルツハイマー病モデルマウスに関するライセンス契約を、公立大学法人 大阪市立大学および同学森啓特任教授との間で締結したと発表した。
この契約は、森特任教授らが開発したアルツハイマー病モデルマウスとしてのAPPOSKマウスと、野生型TAUトランスジェニックマウスについてのもの。
創薬研究への貢献が期待されている
今回ライセンス契約が締結されたAPPOSKマウスは、アミロイドβ前駆体タンパク質(APP)の遺伝子変異を持つアミロイドβが導入されたトランスジェニックマウス。アルツハイマーに特徴的な認知機能障害・シナプス欠損・ニューロン消失などが認められる。
このAPPOSKマウスにヒト野生型TAUトランスジェニックマウスを交配すると、APPOSKマウスで見られた症状に加え、ヒトアルツハイマー病に特徴的な神経原線維変化が見られるようになる。さらに、症状の発症も早くなることが示されている。
そのためこれらのマウスは、Aβオリゴマーによるアルツハイマー発症の病態と、それをターゲットとする治療法の研究、そして創薬研究に貢献することが期待されている。
販売サービスの提供を全世界において開始
アルツハイマー病は、認知症の原因疾患のひとつ。高齢者人口の増加と共に認知症患者は増加しているが、その原因としてアルツハイマー病は最も割合の多い疾患とされている。
今回締結された契約によりトランスジェニックは、アルツハイマー病モデルマウスの生産および販売サービスの提供を、全世界において開始する。また、同モデルマウスの活用を通じた他社・他研究所との共同開発も視野に入れていくという。
(画像はプレスリリースより)

アルツハイマー病モデルマウスに関するライセンス契約締結のお知らせ - 株式会社トランスジェニック
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease