テクノメディカとの間で締結
株式会社トランスジェニックは、6月12日、早期がんマーカーとしての「ジアセチルスペルミン」に関する特許実施許諾契約を締結したと発表した。
同契約は、同社と公益財団法人東京都医学総合研究所、東京都、そして株式会社シー・アール・シーの4者が、株式会社テクノメディカとの間で締結したもの。
東京都などが国内特許を共有
国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センターの調べによると、 2016年におけるがん罹患数予測は年間100万例、死亡数予測は年間37万人に達した。がんは、早期発見および適切な治療により死亡を減少させることが可能であるため、簡便迅速ながん診断システムが待ち望まれている。
「ジアセチルスペルミン」は、ヒトの体内に存在する「ポリアミン」と総称される物質の一種。その尿中排泄量とがんとの関連性は高く、早期がんのマーカーとしては既存の腫瘍マーカーよりも有用とされている。トランスジェニックをはじめとする4者は、この「ジアセチルスペルミン」についての国内特許を共有している。
検査率の向上が期待される
東京都は平成27年度より特別研究の一環として、東京都医学総合研究所とテクノメディカを加えた3者で、共同研究を実施。イムノクロマト法によって「ジアセチルスペルミン」を測定するデバイスの開発と、その臨床性能評価を行っていた。
今回の特許実施許諾契約は、テクノメディカ開発のがん診断システムが簡便かつ低侵襲な検査を可能とし、検査率の向上が期待されるため。同契約に伴いテクノメディカは、「ジアセチルスペルミン」を用いたがん診断システムの開発および実用化に関する国内権利を取得する。
(画像はトランスジェニックの公式ホームページより)

早期がんマーカーとしてのジアセチルスペルミンに関する特許実施許諾契約を締結 - 株式会社トランスジェニック
http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/pdf/20170612-2.pdf