試験の結果速報を公表
大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬)は6月9日、非定型抗精神病薬ルラシドンの双極1型障害うつを対象とした第3相臨床試験の結果速報を公表した。
双極性障害は俗に躁鬱病と呼ばれ、双極1型障害うつは、躁状態や混合状態が認められた患者で、不眠や体重減少などの症状に加えて、倦怠感、集中力の低下、また、自殺企図が引き起こされる精神疾患だ。
ルラシドンは、統合失調症治療剤として、2010年に米国に承認され、その他の国でも承認されている。また、双極1型障害うつを適応として2013年に米国、2014年にカナダで追加承認されている。
2019年中に日本で製造販売承認申請を行う予定
速報の結果では、ルラシドン20~60mg(1日)投与群とルラシドン80~120mg(1日)投与群、またプラセボ投与群を投与6週間後に比較したところ、ルラシドン20~60mg(1日)投与群はプラセボ投与群より有意に改善、ルラシドン80~120mg(1日)投与群もプラセボ投与群より改善したが統計学的には有意ではなかったという。
また、有害事象の発現についてはルラシドン投与群、プラセボ投与群共に大きな差はなく忍容性に大きな問題はなかったとしている。
大日本住友製薬は、今回の試験結果と実施中である統合失調症の臨床試験の結果などに基づき、2019年中に日本で製造販売承認申請を行う予定。
(画像は大日本住友製薬株式会社HPより)

大日本住友製薬株式会社 ニュースリリース
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