炎症性疾患が対象の新規抗体医薬候補品を創薬
科研製薬株式会社は、6月13日、スイスNumab Therapeutics AG社(以下「Numab社」)との間で新規抗体医薬に関する共同研究契約を締結したと発表した。
同契約の締結により両社は、炎症性疾患を対象疾患とする新規抗体医薬候補品の創薬を目指して共同研究を実施する。
多重特異性抗体医薬の創製技術を基に
Numab社は、2011年に設立された企業。同社はがん免疫および免疫領域において、独自の多重特異性バイオ医薬のパイプラインを保有。多くの製薬企業との間で、創薬に関わる提携を行っている。
科研製薬とNumab社の共同研究は、Numab社が保有する多重特異性抗体医薬の創製技術を基にして実施される。この多重特異性抗体医薬は、1つの分子が複数の抗原結合部位を持ち、複数の抗原と特異性を持つ抗体。病態部位への特異的な送達や、相加・相乗的な薬理効果が期待できるという。
新規メカニズムのバイオ医薬候補品に期待
科研製薬は、Numab社が持つバイオ医薬品作製プラットフォームについて、合理的でかつ再現性が高い技術と評価。今回の共同研究では、有効性と安全性に優れた新規メカニズムのバイオ医薬候補品を、速やかに取得できると期待しているという。
なお今回締結された契約には、当該共同研究において見出された新規抗体医薬候補品の実施許諾および共同開発に関する契約を締結するオプション権も、含まれている。
(画像は科研製薬の公式ホームページより)

新規抗体医薬に関する共同研究契約締結について - 科研製薬株式会社
http://www.kaken.co.jp/nr/release/nr20170613.html