ベーリンガーインゲルハイム社が6月5日に発表
ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社は、6月13日、悪性胸膜中皮腫を対象とした「ニンテダニブ」第2相試験のデータが、米国臨床腫瘍学会2017年度年次総会(以下「ASCO2017」)において紹介されたと発表した。
この発表は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム社が6月5日に発表したプレスリリースを、日本語へ翻訳したもの。
経口トリプルアンジオキナーゼ阻害剤「ニンテダニブ」
悪性胸膜中皮腫は、胸部に発生する希少がん。上皮型・二相型・肉腫型と大きく3つの組織型に分類されており、最も多い上皮型が同疾患全体の50%から70%を占める。患者の予後は不良であり、診断後の5年生存率は10%未満とされている。
「ニンテダニブ」は、悪性胸膜中皮腫の発症に関連するVEGF・FGF・PGFなどのシグナル伝達に関わる受容体を標的とする、経口トリプルアンジオキナーゼ阻害剤。現在は、LUME-Meso第3相臨床試験が実施されており、世界各国の治験実施医療機関において患者の募集が行われている。
無増悪生存期間と全生存期間を改善
今回ASCO2017において紹介された「ニンテダニブ」のデータは、LUME-Meso試験の第2相試験パートにおけるもの。同試験では、悪性胸膜中皮腫患者を対象として、標準的一次化学療法に「ニンテダニブ」を追加投与し、化学療法のみの治療と比較が行われた。
同試験の結果、「ニンテダニブ」を追加投与した場合、無増悪生存期間と全生存期間が改善されることが明らかになったとしている。
(画像はベーリンガーインゲルハイム ジャパンの公式ホームページより)

悪性胸膜中皮腫に対するニンテダニブ第2相試験のデータがASCO 2017で発表 - ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社
https://www.boehringer-ingelheim.jp/