主要評価項目と副次的評価項目を達成
大塚製薬株式会社とデンマークのルンドベック社は、6月8日、飲酒量を低減する治療薬「ナルメフェン」の国内第3相試験結果について、速報が得られたと発表した。
同剤は、アルコール依存症において飲酒欲求を抑制する薬剤。国内第3相試験では、主要評価項目と副次的評価項目を達成したという。
対応が急がれているアルコール依存症
アルコール依存症は、自身の健康を損なうのみならず社会的・経済的な影響も大きいとされ、精神疾患の中でも対応が急がれている。
「ナルメフェン」は、中枢神経系に広く存在するオピオイド受容体調節作用を介して、飲酒欲求を抑制する作用を持つ薬剤。社会復帰を目指すアルコール依存症患者にとって、継続的な治療を可能にする新たな選択肢として期待されている。
同剤は、大塚製薬とルンドベック社が共同で開発を推進。欧州では、2013年4月より「Selincro」の製品名でルンドベック社より販売されている。
依存性や離脱症状も認められなかった
「ナルメフェン」の国内第3相試験は、検証試験と長期投与試験が実施され、有効性および安全性が検討された。同剤は両試験において、主要評価項目と副次的評価項目を達成。同剤による依存性や離脱症状も、認められなかったとしている。
大塚製薬は、この試験結果の詳細について、年内に実施される学会で発表する予定としている。
(画像は大塚製薬の公式ホームページより)

飲酒量を低減する治療薬「ナルメフェン」 国内フェーズ3試験結果の速報について - 大塚製薬株式会社
http://www.otsuka.co.jp/