国立がん研究センターと共同で創出された薬剤
カルナバイオサイエンス株式会社は、6月8日、TNIKキナーゼ阻害剤の特許出願について、中国商標庁より特許査定通知を受領したと発表した。
TNIKキナーゼ阻害剤は、同社および国立研究開発法人国立がん研究センターとの共同研究において創出された薬剤。
がん幹細胞で活性化するWntシグナル
がん幹細胞は、がんの再発や転移の原因と考えられており、その除去ががん根治には重要となる。しかし従来の化学療法剤は、がん細胞を死滅させることができてもがん幹細胞には効果を発揮できなかった。
カルナバイオサイエンスは、がんの根治を目指す画期的な治療薬を開発すべく、Wntシグナルの制御に深く関わっているTNIK (TRAF2 and NCK-interacting protein kinase)に対する阻害剤の研究開発を、国立がん研究センターと共同で推進している。
Wntシグナルは、幹細胞の増殖と分化を調節して恒常性の維持管理をしており、様々ながんやがん幹細胞で活性化していることが知られている。
重要な特許取得に積極的に取り組む
カルナバイオサイエンスは、病に苦しむ全世界の患者に貢献できる革新的医薬品の研究開発を、キナーゼ阻害薬に特化する形で進めている。がんや免疫炎症疾患を重点領域として、革新的な医薬品候補化合物のパイプラインを構築。キナーゼが標的となるアンメットメディカルニーズの高い疾患の治療薬の開発にも、積極的に取り組んでいる。
同社は引き続き、知的財産戦略上において重要な特許取得に積極的に取り組むとしている。
(画像はカルナバイオサイエンスの公式ホームページより)

TNIKキナーゼ阻害剤に係る中国特許庁からの特許査定通知受領のお知らせ - カルナバイオサイエンス株式会社
https://www.carnabio.com/output/irlibrary/475_ja.pdf