一次治療の選択肢としても期待
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)は6月6日、F.ホフマン・ラ・ロシュ社(以下、ロシュ社)が実施しているALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんを対象としたアレセンサ(R)の臨床試験の結果を米国臨床腫瘍学会で発表することを公表した。
アレセンサ(R)は経口ALK阻害剤で、米国をはじめとする様々な国で「クリゾチニブに不応または赴忍容のALK陽性の転移性非小細胞肺がん」を適応として承認を得ている。
脳転移の進行や出現リスクが84%も低下
今回行われた臨床試験は、一次治療でのアレセンサ(R)の有効性と安全性を確かめるクリゾチニブとの比較試験で、その結果、アレセンサ(R)は有意に無憎悪生存期間(PFS)が延長したという。
しかし、全生存期間についてはイベントの出現がまだ4分の1であるため、現時点では評価不十分だとしている。
また、アレセンサ(R)投与群において、脳転移の進行や出現リスクが84%も低下したことが明らかとなった。
安全性では、グレード3ー5の有害事象の発現はアレセンサ(R)投与群で41%、クリゾチニブ投与群で50%であり、アレセンサ(R)投与群でわずかに減少、クリゾチニブ、アレセンサ(R)共に新たな所見は見られなかった。
今回の試験結果により、今後、一次治療の選択肢としても期待できるとしている。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュースリリース
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