COPD成人患者を対象とした臨床試験の結果速報
グラクソ・スミスクライン株式会社は6月2日、英国グラクソ・スミスクラインplc(以下、GSK)が5月10日に発表したプレスリリースを公表した。
GSKは、好酸球性フェノタイプを有する重症慢性閉塞性肺疾患(COPD)の成人患者を対象にしたメポリズマブの第3相臨床試験を実施、その有効性と安全性が確かめられたとしている。
COPDは、喫煙が原因で起こる肺の習慣病で、日本でも60台4では8人に1人、70代では6人に1人が罹患しているとも言われている。
また、好酸球は白血球の1種で、免疫機能を持つ反面、アレルギーの原因ともなり、気管支喘息を引き起こすことがわかっている。
COPDを適応とした承認を目指す
今回の試験で、COPDの標準治療を行っても憎悪のリスクが高い患者に、52週間メポリズマブを投与した結果、好酸球数値の高い患者ではプラセボ投与群と比較して中等度、重度の頻度減少が有意に示されたという。
また、メポリズマブ投与量100mg群と300mg群では統計学的に有意差はなかったとしている。
メポリズマブは重症の喘息患者の治療薬として開発され、日本でも気管支喘息を適応として「ヌーカラ」の製品名で販売されているが、COPDを適応としてはまだ承認されていない。
GSKは実験結果のデータが全て揃った時点で評価するとしている。
(画像はグラクソ・スミスクライン株式会社HPより)

グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース
http://jp.gsk.com/jp/