7種のがんに関する「アベルマブ」の可能性を示す
ファイザー株式会社とメルクセローノ株式会社は、6月1日、治療困難ながんに対する「アベルマブ」の可能性を示す最新データを、独メルク社と米ファイザー社が第53回米国臨床腫瘍学会(ASCO)にて公表したと発表した。
この発表は、5月17日に独メルク社と米ファイザー社が発表した英語版プレスリリースを翻訳したもの。データでは、7種のがんに関する「アベルマブ」の可能性が示されている。
独メルク社と米ファイザー社
「アベルマブ」は、PD-L1(プログラム死リガンド-1)と呼ばれるタンパク質に特異的なヒト型抗体。
同剤は、適応免疫系と先天性免疫系の両方に働きかけるよう設計されており、PD-L1に結合する。この作用により腫瘍細胞は、T細胞のような白血球から身を守るためにPD-L1を使うことが不可能となり、抗腫瘍反応にさらされることとなる。
共に腫瘍免疫分野を最重要領域とする独メルク社と米ファイザー社は、2014年11月、「アベルマブ」に関する戦略的提携を締結。同剤の、さらなる有効性の探索を行っている。
「アベルマブ」の可能性を強調
今回ASCOにて公表された「アベルマブ」のデータは、転移性メルケル細胞がんの一次治療に関するもの、治療歴のある転移性尿路上皮がんに関するもの、そして進行性腎細胞がんにおける同剤と「アキシチニブ」の併用療法に関する第1b相試験の結果など。
米ファイザー社はこのデータを、単剤療法または併用療法の一部としての「アベルマブ」の可能性を強調するものとしている。
(画像はファイザーの公式ホームページより)

治療困難ながんに対するアベルマブの可能性を示す最新データをASCO2017で発表 - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/