独自技術であるSMART技術を応用
タカラバイオ株式会社は、5月25日、研究用試薬「SMARTer Stranded Total RNA-Seq Kit v2 - Pico Input Mammalian」の販売を、日本国内において開始した。
同試薬は、超微量RNAサンプルから次世代シーケンス解析の前処理を行うためのもの。同社の独自技術であるSMART技術を応用した製品となっている。
超微量RNAサンプルからライブラリー作製が可能
次世代シーケンサーは、数百から数億個の塩基配列データを並列に大量取得する、塩基配列解析方法。従来のサンガー法を基にしたシーケンスとは異なる原理に基づくものであり、この方法によりヒトの全遺伝子、全ゲノムの塩基配列解析が可能となっている。
同試薬は、高精度な次世代シーケンス解析の前処理(ライブラリー作製)を、250pg~10ngの超微量RNAサンプルから可能にするもの。
次世代シーケンサーでDNAの塩基配列を読むためには、DNAの両末端にアダプターを付加する必要がある。アダプターが付加されたDNAはライブラリーと呼ばれ、次世代シーケンサー解析においてこのライブラリーの質は、解析結果に大きく影響する。
低品質RNAサンプルにも使用できる
ライブラリー作成の際、全RNA中に大量に存在するリボゾームRNAを除去しないと、有効な解析結果の効率的な取得が困難となる。同試薬では、リボゾームRNAを効率的に除去する独自の技術を活用。分解の進んだ低品質RNAサンプルにも使用が可能となっている。
タカラバイオは今後も、新製品や新サービスの提供を通じて、さらなる事業拡大を目指すとしている。
(画像はタカラバイオの公式ホームページより)

次世代シーケンサー向け超微量RNA解析試薬・キットの販売を開始 - タカラバイオ株式会社
http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=4165