6月2日から6月6日にかけて開催される学会
大日本住友製薬株式会社は、5月18日、本年6月に開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO)の2017年年次総会において、合計12演題のポスター発表を行うと発表した。
同学会は、6月2日から6月6日にかけて、米国シカゴにて開催されるもの。大日本住友製薬は、開発中の抗がん剤「ナパブカシン」に関する臨床データなどを発表する。
「ナパブカシン」と「amcasertib」
「ナパブカシン」は、大日本住友製薬の子会社であるボストン・バイオメディカル社が創製した、ファーストインクラスの抗がん剤。同剤は、STAT3をターゲットとする低分子経口剤であり、がん幹細胞性に関わる経路を阻害する新しいメカニズムを持つ。
今回のASCOにおける発表では、「amcasertib」に関する臨床データも公表される。「amcasertib」もまた、バイオメディカル社の創製による抗がん剤。キナーゼをターゲットとして、がん幹細胞性に関わる経路を阻害するよう設計されている。
「WT2725」のデータも公表
今回の発表ではまた、「WT2725」に関する臨床データも公表される。
「WT2725」は、WT1タンパク由来の治療用がんペプチドワクチン。同剤投与により誘導されるWT1特異的な細胞傷害性T細胞は、WT1タンパクを発現するがん細胞を攻撃する作用を持つ。この作用により、種々の血液がんおよび固形がんに対して治療効果を発揮することが期待されている。
(画像は大日本住友製薬の公式ホームページより)

米国臨床腫瘍学会2017 におけるデータ発表のお知らせ - 大日本住友製薬株式会社
http://www.ds-pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20170518.2.pdf