日本初の経口プロテアソーム阻害剤
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は5月24日、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ(R)カプセル」を、国内で発売開始したと発表した。
同剤は日本初の経口プロテアソーム阻害剤で、再発又は難治性の多発性骨髄腫に対して効能・効果を有する。
多発性骨髄腫は、血液細胞の1つである「形質細胞」のがんで、本来抗体を作る働きを持つこの形質細胞ががん化して骨髄腫細胞になり、多発性骨髄腫を発症する。
発症すると、免疫機能の低下や腎障害、血液循環の障害、臓器の機能低下などさまざまな症状が起きる。また、骨髄腫細胞によって刺激された破骨細胞が骨の組織を破壊することで、骨痛や病的な骨折などを引き起こす。
週1回3週間経口投与。休薬期間含め4週1サイクル
「ニンラーロ(R)カプセル」は、別の多発性骨髄腫治療剤であるレナリドミドやデキサメタゾンとの併用で使用する。
成人に対しイキサゾミブとして1日1回4mgを空腹時に週1回投与。3週間(1、8及び15日目)続けて経口投与した後、13日間休薬(16~28日目)する。この4週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。
同剤は全身性ALアミロイドーシスを対象とした開発も進められており、現在、米国、欧州など世界40カ国で販売許可を取得している。また、武田薬品は、各国の規制当局に同剤の販売許可を申請中であるとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社 ホームページより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170524_7766.html