10年ぶりの新規治療薬
バイエル薬品株式会社(以下、バイエル薬品)は5月12日、ドイツ、ベルリンに本社のある独バイエル社が4月28日に米国食品医薬品局(FDA)から、経口マルチキナーゼ阻害剤レゴラフェニブが肝細胞がん(以下、HCC)の二次全身療法を適応として製造販売を承認されたことを発表した。
HCCの治療薬としては実に10年ぶりの新規治療薬となる。
レゴラフェニブは、世界90ヶ国以上で転移性大腸がんの治療薬として承認されており、また、転移性消化管間質腫瘍の治療薬としても多くの国で承認されている。
日本でも承認申請の審査中
肝臓がんは世界で6番目に多いがんと言われ、HCCはその肝がんの約70%~85%を占めるという。また、その罹患率は年々増加傾向にあると言われている。
現在、HCCの標準治療薬として使用されているソラフェニブを投与した後、病状が進行した患者を対象にプラセボ群と対照とした比較試験では、全生存期間に初めて有意な延長が認められたとしている。
レゴラフェニブは、HCCを適応としてFDAからすでに稀少疾病用医薬品の指定も受けており、欧州、日本、中国などの国々でも現在、承認申請の審査中だ。
バイエル薬品はHCC患者にとって新たな治療計画を設定できるとしている。
(画像はバイエル薬品株式会社HPより)

バイエル薬品株式会社 ニュースリリース
http://byl.bayer.co.jp/