韓国における独占的販売権を付与
中外製薬株式会社は、5月10日、ヒト化バイスペシフィック抗体「エミシズマブ(ACE910)」について、韓国JW Pharmaceutical社とライセンス契約を締結したと発表した。
「エミシズマブ」は、血友病Aを予定適応症として中外製薬が開発中の抗体。今回締結されたライセンス契約は、韓国における独占的販売権を付与するライセンス契約を、中外製薬がJW Pharmaceutical社へ付与するもの。
独自の抗体改変技術を用いて創製した抗体
「エミシズマブ」は、中外製薬が独自の抗体改変技術を用いて創製した、バイスペシフィック抗体。
同剤は、活性型第9因子と第10因子に結合し、活性型第9因子による第10因子の活性化反応を促進する。その作用により、血友病Aにおいて欠損または機能異常を来している第8因子の補因子機能を代替する。
なお同剤は2015年、「12歳以上で血液凝固第8因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防投与療法」として、米国食品医薬品局より画期的治療薬(Breakthrough Therapy)に指定されている。
韓国の患者のもとへ速やかに届ける
「エミシズマブ」は現在、HAVEN1試験からHAVEN4試験まで4本の第3相国際共同治験が、中外製薬・ロシュ社・ジェネンテック社によって実施されている。韓国は、HAVEN1およびHAVEN3試験へ参加しているという。
中外製薬は、韓国においても「エミシズマブ」に対する社会的ニーズは強いとし、患者のもとへ速やかに届けるとしている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

中外製薬とJW Pharmaceuticalによるエミシズマブのライセンス契約の締結について - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/