権威ある学術誌『The Lancet』
中外製薬株式会社は、5月11日、「アレセンサ」の国内第3相臨床試験であるJ-ALEX試験の成績が、学術誌『The Lancet』電子版に掲載されたと発表した。
同試験は、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌患者を対象とするもの。同社は、『The Lancet』が権威ある学術誌であるとして、今回の掲載が同剤の確固たるポジショニングを確立させるものとしている。
「アレセンサ」と「クリゾチニブ」を比較
J-ALEX試験は、「アレセンサ」と「クリゾチニブ」の有効性および安全性を比較する第3相非盲検ランダム化比較試験として実施された。
同試験には、ALK阻害剤未投与で化学療法未施行もしくは化学療法が1レジメン施行されたALK融合遺伝子陽性の進行・再発非小細胞肺癌患者が、207名登録。主要評価項目は独立効果判定委員会の判定による無増悪生存期間、副次的評価項目は全生存期間・奏効率・安全性などとなっている。
FDAよりBreakthrough Therapyに指定
J-ALEX試験において、「クリゾチニブ」単独投与群に対する「アレセンサ」単独投与群の無増悪生存期間のハザード比は、0.34だった。「アレセンサ」単独投与群において、無増悪生存期間の統計学的に有意な延長が示されたと、同社はしている。
なお「アレセンサ」は同試験の成績を基にして、ALK陽性非小細胞肺癌患者の一次治療における使用について、米国食品医薬品局(FDA)より画期的治療薬(Breakthrough Therapy)に指定されている。
(画像は中外製薬の公式ホームページより)

アレセンサのJ-ALEX試験成績がThe Lancet電子版に掲載 - 中外製薬株式会社
https://www.chugai-pharm.co.jp/