腹痛、便秘等に効果のリナクロチド、効果を立証
アデレード大学の研究員を代表とする国際チームは非臨床試験に基づき、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の症状緩和のメカニズムを特定し、臨床試験によって効果を確認した。
胃腸病学ジャーナルで発表された論文は、研究は新しく認可された、リナクロチドと呼ばれる薬剤について記述されている。リナクロチドはIBS-Cの症状である慢性の腹痛や便秘の治療に使われている。
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛、腹部膨満、下痢と/または便秘を伴う、衰弱した状態だ。IBSは西洋人の最大で15パーセントに見られる病気で、生産性の低下や、医療費など、オーストラリアだけで年間何百万ドルものお金が失われている。
「これは注目すべき発見で、IBS-Cで苦しむ人たちには大変良いニュースだ。IBSはたくさんの人、特に女性を、日常的に苦しめる病気だ。この病気によってたくさんの人たちが『生活の質』を落としている。腹痛はIBS患者にとってやっかいな症状で、治療するのに一番難を要するのだ」(オーストラリア国立保健医療研究委員会 、スチュアート・ブリアリー研究主任――プレスリリースより)
リナクロチドは腸の内壁にあるグアニル酸シクラーゼCの受容体ドメインに結合する。
アイアンウッド社、パートナーシップで世界展開
リナクロチドはアメリカで商品名「リンゼス」(Linzess)として、アイアンウッド・アンド・フォレスト・ラボラトリーズ社より、ヨーロッパでは商品名「コンステラ」(Constella)としてアイアンウッド・アンド・アルミラル社から発売されている。
アイアンウッド社はすでに臨床試験を行うパートナーシップを中国と日本で得ており、現在、オーストラリア、ニュージーランドを含む地域でパートナーシップを探している。

New drug to help common bowel disease
http://www.adelaide.edu.au/news/news65942.html