「ヴァクセムヒブ(R)水性懸濁注」の発売を断念
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は5月9日、インフルエンザワクチン「ヴァクセムヒブ(R)水性懸濁注」(以下、ヴァクセムヒブ(R))の発売を断念することを発表した。
ヴァクセムヒブ(R)は、インフルエンザ菌b型(以下、ヒブ)の感染症予防として、武田薬品が2016年1月に月齢2ヶ月以上5歳未満の小児を対象に、厚生労働省から製造販売承認を取得した溶解操作の必要のない懸濁液のワクチン。
ヒブは、一般にインフルエンザと言われているウイルスによる感染とは全く違う鼻咽頭から全身に広がる可能性のある細菌だ。
特に乳幼児が罹患すると、髄膜炎や肺炎、また敗血症などの感染症を引き起こすことがあり、小児における細菌性髄膜炎の主要な原因となっている。
代替案提示するも合意に至らず
2009年にノバルティス社から導入し、ノバルティス社のワクチン事業がグラクソ・スミスクライン(以下、GSK社)に移管した後もGSK社から供給されていた。
武田薬品は、国内でのワクチン開発をGSK社と共同で進めてきたが、GSK社からヴァクセムヒブ(R)のグローバル生産と供給中止が決定したという通知を受けたという。
ヴァクセムヒブ(R)の2017年の発売を目標にしていた武田薬品は、GSK社に代替案を提示したが合意に至らなかったとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
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