TAVI施行の患者を対象に
第一三共株式会社(以下、第一三共)は5月8日、凝固剤エドキサバンの経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)を施行した心房細動(AF)患者を対象とした臨床試験を開始したことを発表した。
TAVIは大動脈弁が硬化し、血液の流れが悪くなる大動脈弁膜症の治療の1つとして80~85歳以上の高齢者に行われる手術。
エドキサバンは、血管内で血液凝固に関する活性化血液凝固第10因子を阻害する薬剤で、静脈や血流の滞った心房内で血液が固まるのを防ぎ、血液が固まることで起こる肺塞栓症や、脳梗塞を予防する。
1,400症例を目指す
エドキサバンは「リクシアナ(R)錠」の製品名で2011年7月から日本でも販売されており、今回行われる臨床試験では、抗血栓療法として、エドキサバン群投与とプラセボ群投与を比較してエドキサバンの安全性と有効性を評価する。
主要評価項目は、総死亡、心筋梗塞、虚血性脳卒中、全身性血栓塞栓症、弁血栓症、重大な出血の発現率の複合エンドポイント。
プラセボとして使用されるのは標準治療薬ワルファリンで、今後、欧州諸国、北米の200施設1,400名の登録を目指す。
第一三共は、エドキサバンについて完了・継続・計画中を含めると10万人以上の患者の登録が見込まれる臨床研究プログラムとなると予想している。
(画像は第一三共株式会社HPより)

第一三共株式会社 ニュースリリース
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