SCCHN治療薬の承認、欧州では10年ぶり
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は、5月8日、「オプジーボ」について、プラチナ製剤による治療中または治療後に病勢進行した頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)の成人患者の治療薬として欧州委員会が承認したと発表した。
この発表は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が4月28日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。欧州においては、10年以上ぶりにSCCHNの治療薬が承認されたことになるという。
頭頸部がん全体の9割を占めるSCCHN
頭頸部がんは、世界で7番目に多いがん腫であり、年間40万人から60万人が新たに診断され、年間に22万3000人から30万人が死亡していると推測される疾患。転移性のステージ4における5年生存率は、4%未満ともいわれている。
中でもSCCHNは、頭頸部がん全体の9割を占める疾患。同疾患のリスク因子は、喫煙と飲酒が含まれる。欧州および北米では、ヒトパピローマウイルスの感染もまた口腔・咽頭SCCHNの急増要因となっている。
複数のがん腫において重要な治療選択肢
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化する、PD-1免疫チェックポイント阻害薬。複数のがん腫において、重要な治療選択肢となっている。
同剤が今回取得した承認は、国際共同第3相無作為化非盲検臨床試験であるCheckMate-141試験の結果に基づくもの。再発または転移性SCCHNの成人患者を対象とする同試験において同剤は、統計学的に有意な全生存期間の延長を示した。
(画像はブリストル・マイヤーズ スクイブの公式ホームページより)

欧州委員会、オプジーボを頭頸部扁平上皮がんの成人患者の治療薬として承認 - ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
http://www.bms.co.jp/press/pdf/20170508.pdf