緑内障・高眼圧症を適応症とする開発品
株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所は、5月8日、同社が緑内障治療剤として開発中の「H-1129」について、新適応に関する学会発表を行ったことを明らかにした。
「H-1129」は、同社が保有する化合物ライブラリーのシード化合物を基にして最適化された、緑内障・高眼圧症を適応症とする開発品。 今回発表されたのは、滲出型加齢黄斑変性症と増殖型糖尿病網膜症における同剤の作用効果。
滲出型加齢黄斑変性症と増殖型糖尿病網膜症
加齢黄斑変性症は、加齢に伴って眼の網膜にある黄斑部に障害が起こり、視力の低下や失明を引き起こす疾患。滲出型と萎縮型の2種類があり、滲出型では脈絡膜から異常な新生血管が生じ、その血管により出血や浮腫などが視力障害を招く。
糖尿病網膜症は、糖尿病により網膜が傷害されて視力が低下し、失明を引き起こす疾患。進行の程度によって三段階に分類されており、最も重度の段階とされる増殖型糖尿病網膜症では、通常の血管よりも脆い新生血管が網膜に生じて視力障害を引き起こす。
米国学会で発表
今回の学会発表は、5月7日から米国で開催された「The Association for Research in Vision and Ophthalmology 2017」のポスターセッションにて行われたもの。「H-1129」が、滲出型加齢黄斑変性症および増殖型糖尿病網膜症治療薬としても有効である可能性を示したという。
同社は今後「H-1129」について、これら疾患での開発の検討を進めるとしている。
(画像はデ・ウエスタン・セラピテクス研究所の公式ホームページより)

「H-1129」の新適応に関する学会発表のお知らせ - 株式会社デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
http://pdf.irpocket.com/C4576/wReJ/qmud/cbuy.pdf