先駆け審査指定に指定
ステラファーマ株式会社(以下、ステラファーマ)は4月21日、厚生労働省から「SPM-011」が先駆け審査指定に指定されたことを発表した。
先駆け審査指定は、通常約12ヶ月の目標審査期間が6ヶ月に短縮され、優先的に開発を促進するシステム。
「SPM-011」は、ステラファーマの親会社であるステラケミファ株式会社(以下、ステラケミファ)が開発したBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)用ホウ素薬剤だ。
今回、再発悪性神経膠腫と切除不能な局所再発頭頸部がん並びに局所進行頭頸部がん(非扁平上皮がん)を対象とした効能・効果において指定された。
国内で唯一保有する技術
BNCTは、BNCT用ホウ素薬剤を投与し、がん細胞内にホウ素を選択的に取り込み、エネルギーの低い中性子を照射するがんの放射線治療の一種。
周囲の正常な細胞を傷つけず、ホウ素を取り込んだがん細胞だけを破壊することができる。
しかし、ホウ素薬剤を濃縮する技術が必要なことと中性子を発生させる実施拠点が原子炉に限定されてしまうため、なかなか普及されなかった。
ステラケミファはこのホウ素の同位体濃縮技術を国内で唯一保有、また、住友重機械工業株式会社と京都大学原子炉実験所と共にBNCT用加速器を開発に成功。
2016年3月にBNCTによる第2相臨床試験を開始している。
(画像はステラファーマ株式会社HPより)

ステラファーマ株式会社 お知らせ
http://www.stella-pharma.co.jp/index.html厚生労働省 報道資料発表
http://www.mhlw.go.jp/