がんの早期発見に貢献
株式会社日立製作所と株式会社HIROTSUバイオサイエンスは、4月18日、線虫によるがん検査の実用化に向けた共同研究開発契約を同日付で締結したと発表した。
両社はこの研究により、今後の臨床的評価において必要となる大量の検査を実現し、がんの早期発見に貢献するとしている。
両社の強みを活かす形で
現在の日本におけるがんの疾病費用は、間接費用を含めると約10兆円にまで達し、極めて大きな社会的負担となっている。そのため、がん早期発見を実現すべく、従来のがん検査・診断技術の高精度化に留まらず、簡便かつ高精度な新しい検査方法が求められている。
九州大学発のベンチャー企業であるHIROTSUバイオサイエンスは、線虫の特性を利用した新しいがん検査法「N-NOSE」の実用化を目指す企業。一方の日立は、日立健康保険組合と連携し、化学走性試験における工程を自動化した線虫がん検査自動解析技術を新たに開発。今回の共同研究は、両社のこういった強みを活かす形で行われる。
線虫がん検査自動解析技術を活用
HIROTSUバイオサイエンスの「N-NOSE」は、尿を検体とした簡便で安価な検査。しかし、多種類のがんを高精度1かつ早期に発見可能という優れた特徴を持つ。
この共同研究では、この「N-NOSE」実用化に向けて、検査の自動化についての研究が行われる。日立が開発した線虫がん検査自動解析技術も活用されるという。
(画像はプレスリリースより)

日立とHIROTSUバイオサイエンス社、線虫によるがん検査の実用化に向けた共同研究に合意 - 株式会社HIROTSUバイオサイエンス
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