FDAから迅速承認
中外製薬株式会社は4月19日、F.ホフマン・ラ・ロシュ社が4月18日に米国食品医薬品局(以下、FDA)から局所進行、転移性尿路上皮がん患者の治療にTECENTRIQの投与が迅速承認されたことを公表した。
進行がん患者の半数が白金製剤ベースの化学治療での一次治療が不適格となるといわれ、アンメットメディカルニーズは高い。
すでに白金製剤ベースの化学療法歴のある患者においては承認を得ており、今回承認されたのは、白金製剤ベースの化学療法が不適格な患者が対象だ。
乳がん、腎細胞がんについても臨床試験を実施中
TECENTRIQは、米国では小児に対する治療では有効性と安全性が示されていないが、尿路上皮がんの他、転移性非小細胞肺がんでも承認されている。
日本でも2017年2月に、切除不能な進行・再発の非細胞肺がんを対象として国内で初となる抗PD-L1モノクローナル抗体の製造販売承認申請を行っている。
PD-L1は腫瘍細胞、腫瘍浸潤免疫細胞に発現するタンパク質。PD-1、B7.1と結合してT細胞の働きを阻害する。
TECENTRIQは、この結合を阻害することによりT細胞を活性化、腫瘍細胞を効率的に攻撃する。現在、乳がん、腎細胞がんについても臨床試験を実施中だ。
(画像は中外製薬株式会社HPより)

中外製薬株式会社 ニュースリリース
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