成人X染色体遺伝性低リン血症、すなわちXLH
協和発酵キリン株式会社は、4月19日、成人X染色体遺伝性低リン血症(XLH)を対象とした「burosumab(KRN23)」の第3相臨床試験の結果を発表した。
この発表は、同社の欧州子会社Kyowa Kirin International PLCおよび米国ウルトラジェニクス・ファーマシューティカル社との連名で行われたもの。
FGF23に対する完全ヒトモノクローナル抗体
「burosumab」は、線維芽細胞増殖因子23(FGF23)に対する完全ヒトモノクローナル抗体。
FGF23は、腎臓におけるリン排泄と活性型ビタミンD産生を制御することで、血清リンおよび活性型ビタミンD濃度を低下させる液性因子。XLHおよび腫瘍性骨軟化症(TIO)におけるリン排出は、このFGF23の過剰発現により引き起こされる。
「burosumab」は、XLHおよびTIO患者のFGF23の過剰な作用を阻害。腎臓におけるリンの再吸収を増加させ、腸管においてリンとカルシウムの吸収を促進するビタミンDの産生を増加させる作用を持つ。
主要評価項目を達成
今回結果が発表された「burosumab」の第3相臨床試験は、134名の成人XLH患者が対象の無作為化プラセボ対照2重盲検比較試験として実施された。主要評価項目は、投与開始後24週間における血清リン濃度の平均値が正常域にある被験者の割合。
同剤は同試験において、この主要評価項目を達成したという。
(画像は協和発酵キリンの公式ホームページより)

burosumabの成人X染色体遺伝性低リン血症を対象とした第3相臨床試験結果について - 協和発酵キリン株式会社
http://www.kyowa-kirin.co.jp/