『NEJM』誌に掲載
ファイザー株式会社とスパーク・セラピューティクス株式会社は、2017年12月25日、血友病B遺伝子治療用製品「SPK-9001」の第1/2相試験における中間データが、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン(NEJM)』誌に掲載されたと発表した。
この発表は、米国ファイザー社が同年12月6日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「SPK-9001」は現在、両社が開発を行っている。
試験実施は、スパーク・セラピューティクスが担当
血友病は、複数ある血液凝固因子の1つが欠損することで、血液の凝固に長時間を要するようになる疾患。血友病B患者の場合は、血液中の特異的タンパク質の1つである血液凝固第9因子が欠損している。患者は、ささいな怪我でも過度の出血や再発性の出血を生じる恐れあり、時には生命を脅かす可能性もある。
「SPK-9001」は、高活性ヒト血液凝固第9因子変異体を発現する新規の治験中のベクター。スパーク・セラピューティクスとファイザーは、2014年に同製品を含むSPK-FIXプログラムの共同開発を開始。共同開発契約に基づき、あらゆる製品候補の第1/第2相試験実施は、スパーク・セラピューティクスが担当している。
年間出血率平均値が97%低下
「SPK-9001」の第1/2相試験では、成人男性の血友病B患者10人に「SPK-9001」を単回投与し、累積492週間にわたって観察が行われた。「SPK-9001」の投与前後では、年間出血率平均値が97%低下し、第9因子製剤の使用量も99%減少したという。
また同試験では、「SPK-9001」投与中または投与後に、重篤な有害事象は認められなかったとしている。
(画像はファイザーの公式ホームページより)

開発中の遺伝子治療における血友病Bを対象とした第1/2相試験の中間データを発表 - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/