ガラス表面にDLCの成膜に成功
ニプロ株式会社は2017年12月28日のニュースリリースで、慶應義塾大学理工学部・鈴木哲也教授との共同開発により、ガラス表面への「ダイヤモンドライクカーボン(DLC)」の成膜技術を開発したと発表した。
鈴木教授の研究室では、プラスチックや金属などさまざまな材料の表面にDLCを成膜する技術を開発し、医療機器であるステントや人工心臓等でDLCを活用する研究を進めている。
今回、ニプロと鈴木教授の研究室は、これらの技術を活用した共同開発により、ガラス表面にDLCを成膜し、ガラス本来の性質とは異なるDLC特有の低摩擦性および高い撥水性を示すことを確認した。
低リスクで画期的な医薬用ガラス包装容器を目指す
DLCは、人体に多く含まれ、生体組織から異物として認識されにくいという性質をもつ炭素の同素体であり、高撥水性、低摩擦性、高生体適合性、抗血栓性といった特性がある。
ニプロは、この成膜技術を応用し、医薬用ガラス包装容器(バイアル、シリンジ、カートリッジ等)の内面にDLCを成膜することで、複雑な分子構造をもつバイオ医薬品等への影響を抑制し、低リスクで画期的な医薬用ガラス包装容器の商品企画開発を目指すと述べている。
(画像はプレスリリースより)

ニプロ株式会社ニュースリリース
https://www.nipro.co.jp/news/document/171228.pdfニプロ株式会社
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