主要評価項目を満たさなかったと判断
エーザイ株式会社と米バイオジェン社は、2017年12月21日、抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「BAN2401」のアダプティブ臨床第2相試験である201試験を、18カ月のエンドポイントに向けて継続すると発表した。
同試験は、早期アルツハイマー病を対象として実施されているもの。12カ月時点の解析においては、独立データモニタリング委員会が主要評価項目を満たさなかったと判断している。
アルツハイマー病に対する抗体
「BAN2401」は、スウェーデンのバイオアークティックAB社とエーザイの共同研究より得られた、アルツハイマー病に対するヒト化モノクローナル抗体。2014年3月からは、エーザイとバイオジェン社が共同で開発を進めている。
201試験は、バイオマーカーによってAβの脳内蓄積が確認されているプロドローマルおよび軽度アルツハイマー病患者を対象として「BAN2401」を評価する、プラセボ対照・二重盲検・並行群間比較・無作為化試験。安全性と無益性に関する評価を行う16回の中間解析が含まれており、18カ月の最終解析に向け試験が継続されている。
18カ月時点での最終解析に期待
201試験の12カ月時点における「BAN2401」の有効性評価は、エーザイが新規に開発した評価指標「ADCOMS」用いて行われた。独立データモニタリング委員会による評価についてエーザイは、18カ月時点での最終解析に期待するとしている。
エーザイとバイオジェンは今後も、アルツハイマー病治療剤の共同開発・共同販売に関して、幅広い提携を行っていくという。
(画像は写真素材 足成より)

BAN2401の早期アルツハイマー病を対象としたアダプティブ臨床第2相試験を継続 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201773.html