胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者が対象
MSD株式会社は、2017年12月21日、抗PD-1抗体「キイトルーダ」の第3相臨床試験KEYNOTE-061のデータを公表されたと発表した。
この発表は、米メルク社が同年12月14日に発表したニュースリリースを翻訳したもの。KEYNOTE-061試験は、治療歴のある胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者を対象として、「キイトルーダ」の評価が実施されている。
日本においては2017年2月15日に発売
胃がんは、胃に発生して複数年にわたりゆっくりと進行するがん。同疾患のほとんどは腺がんであり、胃の最も内側の層における細胞より発生する。世界的にみると、胃がんは5番目に多いがんであり、がんによる死因の第3位となっている。
「キイトルーダ」は、日本においては、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で承認を取得し、2017年2月15日に発売が開始された。同年11月30日には、再発または難治性の古典的ホジキンリンパ腫に対する効能・効果で追加承認も取得している。
今後も胃がんに対する試験を継続
KEYNOTE-061試験は、「キイトルーダ」の単独療法と「パクリタキセル」を比較した非盲検無作為化ピボタル第3相臨床試験。「キイトルーダ」は、主要評価項目であるPD-L1陽性患者における全生存期間を、達成しなかった。また、PD-L1陽性患者における無増悪生存期間についても、統計学的な有意差がなかったとしている。
米メルク社は、今後も胃がんに対する「キイトルーダ」の試験を継続し、がん患者に対する新たな治療選択肢を特定できるよう取り組むとしている。
(画像はMSDの公式ホームページより)

キイトルーダ 第3相臨床試験KEYNOTE-061のデータを公表 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/