CHMPから肯定的見解を取得
武田薬品工業株式会社(以下、武田薬品)は12月18日、ベルギー・TiGenix NVと共同で、クローン病に伴う肛囲複雑瘻孔治療薬Cx601が欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(以下、CHMP)から承認に関して肯定的見解を取得したことを発表した。
クローン病は、消化管、特に大腸や小腸などの粘膜に、慢性の炎症が起こる原因不明の難病指定されている疾患の1つ。中でも、肛門に炎症を起こすことが多く、肛囲複雑瘻孔は、痔核、裂肛、痔瘻などから痛みや腫脹といった症状が現れる。
Cx601は、病変内に注入する同種異系の脂肪由来幹細胞の懸濁剤。TiGenix NVは、同種異系、ドナー由来の幹細胞の基盤技術を用いた新薬の開発に注力しているバイオ医薬品企業である。2016年7月に、武田薬品とCx601の米国以外での独占的開発・販売権についてライセンス契約を締結し、開発を続けてきた。
承認されれば、EU を含む31ヶ国で販売可能に
実施された臨床試験では、Cx601群とプラセボ群とを比較して、統計学的に複合寛解が有意に優れていることが確認、この結果を基に、CHMPは肯定的見解を示したとしている。
また、今後、数ヶ月の間に欧州委員会で審査され、結論が出るとしている。販売承認されれば、EU28ヶ国の他、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインでも販売可能になるとしている。
(画像は武田薬品工業株式会社HPより)

武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20171218_7887.html