HSCTレシピエントにおけるCMV感染を予防する
MSD株式会社は、2017年12月19日、サイトメガロウイルス(CMV)予防薬「レテルモビル」の第3相試験結果が、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に掲載されたと発表した。
この発表は、米メルク社が同年12月6日に発表したプレスリリースを翻訳したもの。「レテルモビル」は、CMV抗体陽性の成人同種造血幹細胞移植(HSCT)レシピエントにおけるCMV感染および感染症を予防するための新薬。
米国・EU・日本で希少疾病医薬品の指定を受けている
CMV抗体陽性のHSCTレシピエントでは、CMVが再活性化するリスクが高くなる。CMV感染は、これらのレシピエントに高頻度に見られる臨床的に重要な合併症。移植後早期のCMV再活性化が、死亡率上昇の原因となっている。
「レテルモビル」は、新しいクラスの非核酸系CMV阻害剤。ウイルスターミナーゼ複合体に特異的に作用することで、ウイルス複製を阻害する。CMV DNAポリメラーゼ阻害剤への耐性変異を持つウイルスには完全な活性を持ち、他のウイルスに対しては作用しない。同剤は、CMV感染リスクのある患者でのCMV感染症の予防において、米国・EU・日本で希少疾病医薬品の指定を受けている。
CMV感染数の有意な低下が認められた
今回『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に結果が掲載された「レテルモビル」の第3相試験は、CMV陽性の成人同種HSCTレシピエントを「レテルモビル」群とプラセボ群に割り付け、比較検証が行われた。「レテルモビル」群では、CMV感染数の有意な低下が認められたという。
なお「レテルモビル」は、2017年12月上旬に受注が開始されている。
(画像はMSDの公式ホームページより)

レテルモビルの第3相試験結果がニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に掲載 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/