静脈血栓塞栓症を対象とした臨床試験の結果を発表
第一三共株式会社(以下、第一三共)は12月13日、抗凝固剤エドキサバンのがんを合併した静脈血栓塞栓症(以下、VTE)患者を対象とした臨床試験の結果を米国血液学会年次総会で発表したことを公表した。
VTEは、深部静脈血栓症(DVT)と肺血栓塞栓症(PE)の総称。がん患者において、2番目に多い死亡原因とされ、欧米では、ダルテパリン(低分子量テパリン)の6ヶ月以上皮下注射による投与を標準治療として推奨しているが、徹底していないのが現状だ。
エドキサバンは、血液凝固に関与するFXa(活性化血液凝固第10因子)を選択的、可逆的、直接的に阻害する薬剤で、「リクシアナ(R)」の製品名で、現在、国内を含む世界20ヶ国以上で販売されている。
エドキサバンの非劣性が確認
今回、発表されたのは、エドキサバンの安全性と有効性を主要評価項目としたダルテパリンに対する非劣性を確かめる試験。
VTE患者1,050名を対象に、1日1回経口投与のエドキサバンと1日1回皮下注射のダルテパリンを12ヶ月間実施し、比較したところ、VTEの再発、また、重大な出血の複合発現率において、エドキサバン群では12.8%、ダルテパリン群では13.5%とエドキサバンの非劣性が確かめられたという。
第一三共は、VTEの治療に対してエドキサバンの科学的知見が深めることができたとしている。
(画像は第一三共株式会社HPより)

第一三共株式会社 ニュースリリース
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006770.html