ギルテリチニブの臨床データを発表
アステラス製薬株式会社(以下、アステラス製薬)は12月12日、未治療の急性骨髄性白血病(以下、AML)を対象とした開発中である新規化合物ギルテリチニブの第1相臨床試験最初の臨床データを発表した。
今回、発表されたのは標準化学療法で使用されるシタラビンやイダルビシンとギルテリチニブ併用時、また、ギルテリチニブ単剤での安全性と忍容性プロファイルを評価するデータ。
18歳未満で未治療のAML患者を対象に実施された。主な評価は用量制限毒性(以下、DLT)と最大耐量(以下、MTD)で、MTDを決定した患者にそれぞれ、1日40、80、120mgのギルテリチニブを投与。その結果、良好な安全性と忍容性を示したとしている。
FLT3、AXL両方を阻害
AMLは、高齢者に多く起こるがんで、血液と骨髄に影響を及ぼす。また、AML患者の約3分の1に、がん細胞の増殖に関与する受容体型チロシンキナーゼのFLT3の遺伝子変異である遺伝子内縦列重複変異、チロシンキナーゼドメイン変異が発現することが認められている。
ギルテリチニブは、このFLT3の変異を阻害。さらに、同じく受容体型チロシンキナーゼのAXLについても阻害効果があり、米国ではオーファンドラッグ、ファストトラックに指定、日本でも先駆け審査制度の対象となっている。
アステラス製薬は、ギルテリチニブがAMLの治療に貢献できるよう尽力するとしている。
(画像はアステラス製薬株式会社HPより)

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
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