EZH1とEZH2の二重阻害剤「DS-3201」
第一三共株式会社は、12月12日、「DS-3201」の第1相臨床試験について、第59回米国血液学会(ASH)年次総会にて中間結果を発表したことを明らかにした。
「DS-3201」は、EZH1とEZH2の二重阻害剤。中間結果を発表された同試験は、非ホジキンリンパ腫患者を対象として実施されている。
リンパ球に由来する悪性リンパ腫のひとつ
非ホジキンリンパ腫は、リンパ球に由来する悪性リンパ腫のひとつ。近年は治療法が進歩しているが、再発または難治性非ホジキンリンパ腫は予後が悪いとされる。2012年時点における年間新規患者数は、世界で40万人弱、日本で2万人強。
「DS-3201」は、ヒストンメチル化酵素であるEZH1とEZH2を二重に阻害する低分子医薬品。EZH1とEZH2は、がん抑制遺伝子の発現を抑制する作用を持つ。現在「DS-3201」は、非ホジキンリンパ腫患者を対象とした第1相臨床試験に加え、急性骨髄性白血病および急性リンパ性白血病患者を対象とした第1相臨床試験も、米国で実施されている。
新規アプローチとなる可能性を示唆する結果
今回中間結果が学会発表された第1相臨床試験は、再発または難治性の非ホジキンリンパ腫患者を対象として、複数の用量における「DS-3201」の安全性・忍容性・薬物動態などを評価するもの。第2相臨床試験における推奨用量の検討も行われた。
発表された中間結果は、「DS-3201」が同疾患治療に対する新規アプローチとなる可能性を示唆するものであると、第一三共はしている。
(画像は第一三共の公式ホームページより)

米国血液学会年次総会で発表したDS-3201第1相臨床試験の中間結果について - 第一三共株式会社
http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006767.html