レチノイン酸受容体α作動薬「タミバロテン」
ラクオリア創薬株式会社は、12月12日、レチノイン酸受容体α作動薬「タミバロテン」の第2相臨床試験における初期データが、米国血液学会にて報告されたと発表した。
この学会報告は、米シロス社が12月10日に行ったもの。シロス社は、ラクオリア創薬の連結子会社であるテムリック株式会社より「タミバロテン」を導入している。
「タミバロテン」の単剤投与群の58症例について報告
「タミバロテン」は現在、急性骨髄性白血病(AML)および骨髄異形成症候群(MDS)の治療薬として、米国にて第2相臨床試験が実施されている。今回報告された初期データは、同試験におけるもの。シロス社開発のバイオマーカーを用いたスクリーニングにより選択された患者を対象として、2017年10月末時点に解析可能と判断された「タミバロテン」の単剤投与群の58症例について、報告されている。
今回の試験結果からシロス社と研究チームは、治療困難なAMLやMDSに対する「タミバロテン」単剤治療の臨床的有効性と忍容性を確認。高い治療効果を予測した患者群においては、血液学的指標の改善も確認した。今後は、既存の標準治療薬「アザシチジン」との併用治療に焦点を絞った開発を進め、「タミバロテン」単剤治療の治験は収束するとしている。
必要とされる支援を遅滞なく実施する
テムリックは2015年9月、がん治療薬としての「タミバロテン」開発販売権に関する契約を、シロス社と締結。北米および欧州を対象とするこの契約でテムリックは、契約一時金に加えて、開発段階に応じたマイルストンおよび発売後のロイヤルティを受ける権利を得ている。
ラクオリア創薬グループは今後、シロス社との連携をより強固にし、必要とされる支援を遅滞なく実施するよう務めるとしている。
(画像はラクオリア創薬の公式ホームページより)

シロス社がタミバロテンの第2相臨床試験の初期データを発表 - ラクオリア創薬株式会社
http://www.raqualia.co.jp/topics/5149.html