ハンター症候群を対象とした試験速報結果を発表
JCRファーマ株式会社(以下、JCRファーマ)は12月13日、血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤JR-141(以下、JR-141)の第1、第2相臨床試験の速報結果を発表した。
ハンター症候群は、ムコ多糖症の1種で、体内のムコ多糖を分解するライソゾーム酵素が欠損するため、ムコ多糖が蓄積、骨格変形、低身長などの症状が現れる遺伝性の疾患。厚生労働省から、難病疾患にも指定されている。
JCRファーマは、同社が開発を進めている血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo(R)」を適応したJR-141の臨床試験を2017年3月から開始。2017年10月には、同じムコ多糖症の1つ、ハーラー症候群を対象とした治療酵素製剤の開発にも着手している。
2018年中に、第2、第3相臨床試験を開始する予定
今回の試験では、ハンター症候群の患者にJRー141を静脈内投与し、その安全性と体内での薬物動態、また、有効性の評価を行っていた。
その結果、4週間の投与により、中枢神経系症状のマーカーである脳脊髄液中のヘパラン硫酸が全症例で減少。これまで酵素補充療法では改善しないと言われていたが、JR-141には、中枢神経系症状への治療効果があると期待できるとしている。
JCRファーマは、この速報結果を受け、2018年中に、第2、第3相臨床試験を開始する予定。
(画像はJCRファーマ株式会社HPより)

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