抗悪性腫瘍剤「イブランスカプセル」を発売
ファイザー株式会社は12月15日、「手術不能又は再発乳癌」の効能・効果で、抗悪性腫瘍剤(CDK4/6阻害剤)「イブランスカプセル25mg/125mg」(一般名:パルボシクリブ)を発売する、と発表した。
イブランスは世界初のCDK4/6阻害剤
世界の女性の罹患率が第1位のがんは「乳がん」で、患者数は、2012年全世界で約170万人。日本では約7.4万人で、2014年の乳がん死亡者数は1.3万人を超えている。
乳がんの初診断時に転移がある場合、5年生存率は26.3%と低く、転移がない場合でも、根治的治療後に推定20~30%の割合で進行・再発がみられる。進行・再発乳がんの化学療法後の10年生存率は、わずか5%しかない。
イブランスは、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6(CDK4/6)とサイクリンD複合体の活性を選択的に阻害する、世界初のCDK4/6阻害剤である。
内分泌療法剤と併用することで、CDK4/6の直接阻害だけでなく、サイクリンDの発現抑制を介したCDK4/6の間接阻害も行うことから、抗腫瘍効果が高まる。
臨床試験では、ホルモン受容体陽性、HER2陰性の進行・再発乳がん患者に対し高い有効性と忍容性が認められた。標準治療と比較して、無増悪生存期間が約2倍延長した、とのこと。
イブランスは、2017年9月27日に製造販売承認を取得し、薬価収載日は11月22日である。
薬価は、25mgが5,576.40円、125mgが22,560.30円である。
(画像はプレスリリースより)

ファイザー株式会社のニュースリリース
http://www.pfizer.co.jp/