再発抑制薬「ジーンプラバ」発売
MSD株式会社は12月8日、クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI:Clostridium difficile infection)の再発抑制を適応とする薬剤、抗クロストリジウム・ディフィシル・トキシンBヒトモノクローナル抗体「ジーンプラバ点滴静注625mg」(一般名:ベズロトクスマブ(遺伝子組換え))を発売した、と発表した。
トキシンBを中和するヒトモノクローナル抗体
CDIは、65歳以上の老人の発症が多いが、免疫機能が低下しているすべての年齢層で見られる。最も主要な要因は、他の感染症治療のため抗生物質を使用していることである。抗生物質や抗がん剤等の使用が、CDIに対する防御を弱める。
主な症状は、下痢、発熱、食欲不振、吐き気、腹痛、脱水などで、主な症状は、下痢、発熱、食欲不振、吐き気、腹痛、脱水などで、重症になると、腸閉塞・消化管穿孔・敗血症の発症や、死亡する場合もある。
CDIは再発しやすい疾患であり、再発を繰り返す患者もいる。海外報告では、CDI発症の患者のうち約25%が再発し、そのうち45~65%が2回目以降の再発を繰り返すと言われている。
クロストリジウム・ディフィシルから産生されるトキシンBには、腸管壁を傷つける細胞傷害作用がある。
ジーンプラバは、トキシンBを中和するヒトモノクローナル抗体で、成人に対し、10mg/kgを60分かけて単回点滴静注することで、CDIの再発を抑制する。
ジーンプラバは、クロストリジウム・ディフィシルより産生される細胞傷害作用を持つトキシンB、を中和するヒトモノクローナル抗体である。成人には、10mg/kgを60分かけて単回点滴静注することで、再発を抑制する。
2016年10月米国、2017年1月欧州で、承認を取得した。日本では、2017年9月27日に承認され、2017年11月22日薬価基準に収載された。
薬価は、625mg、25mL、1瓶で330,500円、とのこと。
(画像はプレスリリースより)

MSD株式会社のニュースリリース
http://www.msd.co.jp/