アジアにおいては日本・中国に続く申請
エーザイ株式会社は、12月6日、抗がん剤「レンビマ」が台湾において肝細胞がんに係る適応拡大を申請したと発表した。
「レンビマ」は、同社が創製した新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤。同剤の肝細胞がんに係る適応拡大申請は、アジアにおいては日本・中国に続くものとなる。
新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤
「レンビマ」は、腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する、経口投与が可能な薬剤。
同剤は現在、米国・日本・欧州など50カ国以上において、甲状腺がんに係る適応で承認を取得。また、米国・、欧州など40カ国以上において、腎細胞がんの2次治療に対する「エベロリムス」との併用療法に係る承認も、取得している。
さらに同剤は、腎細胞がんの1次治療を対象とした「エベロリムス」あるいは「ペムブロリズマブ」との2つの併用療法に関しても、臨床第3相試験が現在進行中。「ペムブロリズマブ」との併用による固形がんを対象とした臨床第1b/2相試験と、肝細胞がんを対象とした臨床第1b相試験も、実施されている。
がん治療の可能性を引き続き追求
肝がんは、がん関連死亡原因の第2位となっている疾患であり、年間新規患者数78万人のうち約80%がアジア地域に集中。台湾においては、年間死亡者数が約8000人に達している。中でも肝細胞がんは、肝がん全体の85~90%を占める疾患であり、切除不能な肝細胞がんは特に新しい治療法が期待されていた。
エーザイは今後も、「レンビマ」によるがん治療の可能性を引き続き追求するとしている。
(画像は写真素材 足成より)

抗がん剤「レンビマ」台湾において肝細胞がんに係る適応拡大を申請 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201769.html