鉄キレート剤「ジャドニュ顆粒分包」発売
ノバルティスファーマ株式会社は11月29日、輸血による慢性鉄過剰症の治療薬として、鉄キレート剤「ジャドニュ顆粒分包」(一般名:デフェラシロクス、Deferasirox)を発売した、と発表した。
鉄キレート剤「エクジェイド」を顆粒剤にした「ジャドニュ」
難治性貧血のため長期間にわたる赤血球輸血を必要とする患者は、鉄が肝臓・心臓・内分泌器官などの臓器に過剰に蓄積される結果、慢性の鉄過剰症による臓器障害が生じ、心不全、肝硬変、糖尿病などが発症する。
ヒトの生体には鉄を体外に積極的に排出する機構が存在しないため、体内から過剰な鉄の除去治療が必要不可欠である。
輸血による慢性鉄過剰症の治療薬としては、経口投与可能な鉄キレート剤「エクジェイド」が世界100カ国以上で承認されている。日本では、2008年4月「輸血による慢性鉄過剰症(注射用キレート剤治療が不適当な場合)」治療薬として、製造販売承認を取得した。
「ジャドニュ」は、「エクジェイド」を患者が服薬しやすい顆粒剤にしたもので、肝臓・心臓・細網内皮系細胞などに存在する過剰な鉄とキレートを形成して、主に胆汁を介して鉄を排泄させる。
2017年7月3日に承認を取得し、2017年11月29日に「ジャドニュ顆粒分包90mg」と「ジャドニュ顆粒分包360mg」が薬価収載されたことをうけ、今回販売を開始したもの。
通常は、デフェラシロクスとして12mg/kgを1日1回、経口投与する。
薬価は、「ジャドニュ顆粒分包90mg」が1包1,433.80円、「ジャドニュ顆粒分包360mg」が1包 5,707.70円である。
(画像はプレスリリースより)

ノバルティスファーマ株式会社のニュースリリース
https://www.novartis.co.jp/